賃貸物件を所有するに当たり、物件の管理を誰に（どの会社に）任せるのかという問題は、長期で運営していく上で、とても重要なポイントです。
選ぶ基準も、規模の大きい会社にするのか、あるいは小規模でも管理手数料が安くて動きの機敏な会社にするのか、慎重に検討する必要があるでしょう。
物件の購入時に管理している会社に任せるのが一般的かとは思いますが、基本的にはオーナーが管理会社を決めることが可能です。
これを機に、これから物件を購入する方も、すでに物件を所有する方も、管理会社について再検討していただければ幸いです。
1.管理会社の選び方、重視したいのはここ
賃貸物件の管理会社は大まかに言って、入居物件のメンテナンスや新しい入居者の募集・契約業務がメインの仕事です。
物件の担当者次第で、その後の運営に大きく影響します。担当者が決まっているのであれば、必ず会っておき、入居者や建物に問題がないか定期的に連絡をもらうようにお願いしましょう。
空室の募集に当たっては、臨機応変かつスピーディに仲介業者へ対応できる人がベストです。特に、仲介業者へお客様が集中しやすいのは土日なので、週末の空室確認の問い合わせにも、速やかに電話対応できる体制が整っていると良いでしょう。
仲介業者は、できればその日のうちにお客様の申し込みまで進めたいと考えます。そのため、案内前に空室の確認が取れないと、物件を案内してもらえないことも多々あります。
実際に私も、案内前に空室の確認が取れ、あわよくば初期費用の交渉も聞いていただる管理会社の物件は、非常に案内しやすく、決め物件に持っていきやすいと感じます。
以上のような点を踏まえて、購入前から依頼している管理会社にまずは任せてみるのも良いですが、もし懇意にしている会社があれば、最初から変えてしまってもＯＫかと思います。
とはいっても、例えば東京に一棟管理を任せている会社があったとして、札幌に購入した物件の管理を同じ会社に頼む、というのは厳しいです。
その場合は、あまり管理戸数が多くない地場の会社に依頼するのがベターかと思います。もし購入した物件のエリアがさまざまであれば、地元の仲介業者にお勧めの管理会社を聞くのも一つの方法でしょう。
2.依頼すべきでない、もしくは変えた方が良い管理会社
これまでに私は、何百件と管理会社の方々とお取り引きしてきましたが、やはり担当者や会社の体制がしっかりとしていないと、管理を任せるのはかなり不安です。
従業員の入れ替わりの激しい会社だと、担当者もひんぱんに変わってしまい、一からその物件のことを教えていかないといけません。
また、管理を任せるということは、将来的に売却する際にもお世話になる可能性があります。売買経験の豊富でない会社よりも、売買を定期的に行っている会社にした方が、売り時のタイミングなども教えてくれたりするので、安心できると思います。
そのほかの点では、入居者や仲介業者への問い合わせに対する、対応の悪い会社はいちばんダメです。時々、入居者さんから、対応が冷たいので、この管理会社の物件にはもう住みたくないといった声を聞きます。仲介業者の方も、ちょっと交渉しただけで嫌な反応をされてしまうと、その会社の管理する物件には、たとえ条件が良かったとしても案内に行かないということが多々あります。
まとめ
- 賃貸物件の運営に当たり、管理会社はとても重要なので、どこに管理を任せるか、購入時の管理会社にこだわらず、慎重に検討するのが良い。
- 管理会社の担当者には必ず会って、入居者や建物に問題がないか定期的に連絡をもらうようにする。
- 土日の問い合わせも含めて、臨機応変かつスピーディに仲介業者へ対応できる体制が整っていれば、空室募集の際にも決まりやすい。
- 社内の体制がしっかりしていて、社員が長く働いている会社が、付き合いをする上で安心。
- 将来的に物件を売却する可能性もあるので、ある程度、売買のノウハウのある会社を選ぶのが良い。
- 入居者や仲介業者への対応が良いことも、忘れてはいけない大事なポイント。
今後の賃貸物件の運営がスムーズにいくかどうか、管理会社によって、大きく左右されます。しっかりとリサーチをして、良い管理会社に大事な資産を任せていただきたいと思います。
