ポータルサイトの存在は、昨今のお部屋探しには欠かせないものとなっています。
基本的には、物件の写真撮影や、おすすめポイントなどの文面を考えるのは不動産仲介業者の担当者の仕事です。しかし、自主管理する大家さんの場合は、ぜひご自身でこれらを用意し、担当者と相談の上で掲載することをおすすめします。担当者の負担を減らす意味でも、物件の現状や強み・弱みを把握する意味でも、意義があるからです。
それでは、ポータルサイトにお部屋を掲載する上で、お持ちの物件がライバル物件よりアクセス数や問い合わせが増えるコツをご紹介します。
1.掲載写真は、基本的に質より量
あまりに見づらい写真は問題ですが、ある程度のレベルで、たくさんの写真を用意することが大切です。部屋の内外のあらゆる場所で、何十枚、何百枚も写真を撮っておきましょう。
各部屋の雰囲気がわかる程度では、まだまだ足りません。キッチンや洗面化粧台などの水周り設備、バルコニーや駐車場などの外回り、周辺のスーパーやコインランドリー、公共施設などの周辺環境まで…。
撮影だけで数時間かかることもありますが、一度撮影しておけば使い回しができるので、撮り残しのないようにしっかり押さえておくことをおすすめします。
ちなみに、この時に各種設備機器のメーカーや品番、止水栓の場所などのメンテナンスに関わる
情報の写真も撮っておくと、交換・修繕や緊急時の対応がスムーズになります。
2.家賃はなるべく区切りのいい数字に
例えば、家賃52,000円、管理費3,000円、駐車場代5,000円の部屋があったとします。これを、家賃を50,000円にして、2,000円は管理費や駐車場代に回すべき、ということです。
なぜかと言うと、ポータルサイトで部屋探しをする人は、家賃〇〇〇円以上～〇〇〇円以下という検索方法を強いられ、なおかつ金額の区切りが5,000円～10,000円単位でしか入力できない場合が多いのです。上の例で家賃が52,000円なら、55,000円以下での検索ならヒットしますが、50,000円以下の検索ではヒットしません。そこで、このような変更が有利に働くということです。
ただし、管理費などの名目にも適正な金額の限界はあるので、金額の根拠は誰から聞かれても答えられるようしておきましょう。
3.掲載後のチェックを怠りなく
仲介業者に、物件の募集をお願いしたら、どのポータルサイトに掲載しているかチェックしましょう。
仲介業者は、毎月有料で掲載枠を取っています。あまりうまみが少ない物件は、募集を依頼されてもポータルサイトに掲載しないこともあるので、定期的に2～3サイトは巡回して、できればライバル物件まで確認することをおすすめします。地域によって、どのポータルサイトが流行っているかは異なると思います。その辺りは早めに把握しておきましょう。
そして、大事なのは物件ごとの詳細情報を確認することです。掲載時には、仲介業者の担当者がパソコンの画面を見て、詳細情報を入力します。その際に入力のミスや漏れがないか、しっかり確認しましょう。駐車場〇台可、フリーレントなどの有利な条件が漏れたり間違ったりしていたら、結果的に多大な損失につながる可能性もあります。そういったことをすぐに指摘することで、担当者も気が引き締まります。
キャッチフレーズやおすすめポイントなどの文面は、基本的には慣れている担当者に任せて良いかと思いますが、空室の期間が長くなってきたら代換案を提示しても良いでしょう。
ちなみに、物件ごとのいい所をいちばん知っているのは、ほとんどの場合、現入居者です。アンケートや聞き込みなどで調査しておくことも大事ですね。
まとめ
- 掲載写真は、基本的に質より量。部屋の雰囲気を伝えるだけでなく、各種設備や外回り、周辺環境まで撮ることが大切。
- 家賃はなるべく区切りのいい数字にして、検索にかかりやすいようにする。
- 掲載後のチェックをしっかり行い、間違えなどがあればすぐに指摘する。
上記3つのポイントについて説明してきましたが、いかがでしたか。ご自身の物件を掲載する時に、今後の参考にしていただければ幸いです。
現代の不動産賃貸業には必須のツールであるポータルサイトですが、誇大広告やおとり広告になってしまうと法律に抵触することもあります。大家さんも巻き込まれてしまう事例もあるので、仲介業者に任せきりにして放置することのないよう、できるだけ定期的に閲覧しましょう。
