設備・修繕

<大家のセキュリティー策その2> 入居者の安全を守り続けて10年 アパート大家が気をつけている設備

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大家のセキュリティー策その2

幸いなことに、アパート大家を親から引き継いで十年余り、一度も泥棒などの犯罪に遭うことなく、入居者さんに住んでいただいています。
このアパートを建てる時は、両親と一緒に、窓などセキュリティーの面で消防をはじめ、さまざまな方のご意見を伺いました。
今回は、窓や消火器などのセキュリティ-についてご紹介します。

1.玄関ドアや窓のセキュリティー

1-1.泥棒の侵入データから考えられること

泥棒などは、どこから侵入することが多いのでしょうか。
警察庁のデータをご紹介します。
こちらのデータをご覧ください。→警察庁の「住まいる防犯110番」
このデータを見ると、最も多い侵入口が、なんと戸締りを忘れた玄関ドアからの
侵入で44%以上にも及んでいます。
セキュリティーのため、入居時にかぎを交換していても、締め忘れてしまっては何にもなりませんよね。
そして次に多いのが、ガラス破り。これは、窓ガラスの一部を割って手を入れ、かぎを解錠して侵入する手口です。
この窓ガラスからの侵入については、私たちも建築時に考慮しました。
当アパートは窓が多く、洋室8畳間の窓は防犯のために面格子を付けています。
建築の際に、リビングや和室の窓はどうしようか迷っていたのですが、玄関付近で火災が起きた時に退避できる窓を設けるよう消防の方からアドバイスをいただき、奥の和室にはこのような格子は付けませんでした。
そのアドバイスに従って、洋室のみ面格子を付けたのですが、入居者さんからは好評で「少し窓を開けたい時など安心」と大変喜ばれています。

1-2.入居者の安全を守るための設備

リビングのテラスの掃き出し窓には手すりを付けました。
この物件は、ファミリー向けの間取りなので、赤ちゃんや小さなお子さん、またシニアの方の窓からの転落を防ぐためです。世の中では、このような事故が相次いでいるので、できることはしたいという思いで設置しました。
写真のようなタイプが一般的かと思います。ぜひご参考にしてください。

2.消火器の設置について

 自主管理している大家の皆さまは、消火器を設置していますか。
当アパートでは小さめの消化器を各戸に備えています。階段や廊下などの共有部分については、いかがでしょうか。
消防法では、歩行距離で20m以内に設置するのが望ましいとのお話を伺いましたが、いろいろ調べていくと、各戸内でも共有部分でも、どちらでも良いとのことでした。
当アパートでは、以前から共有分に少し大きめの消火器を設置していました。しかし残念なことに、いつの間にか無くなってしまう事態が頻発したのです。
そのため現在は、各戸には設置してありますが、共有部分の設置はやめています。

3.防犯カメラの設置について

読者の皆さまが所有のマンション・アパートには、防犯カメラを設置していますか。
入居者数の多いマンションやアパートでは、設置するところが最近は多くなってきました。
しかし、10世帯前後のアパートで防犯カメラは必要ないのではと考え、これまでは設置を検討してきませんでした。防犯カメラには死角があることも、導入してこなかった理由です。当アパートは周りの敷地がかなり広く、カバーしきれないと思われたのです。
しかし、昨今は防犯カメラが目に見える場所に設置してあることが、犯罪の抑止につながるという考えが普及し、本当に多くの場所で導入されています。
もし小規模のアパートで防犯カメラを導入された方がいらっしゃれば、ぜひご意見や体験をお聞かせいただけたらと思います。

まとめ

  • 泥棒の侵入で最も多いのは、戸締りを忘れた玄関ドア、続いて窓ガラス。
  • 窓ガラスに面格子を付けることはセキュリティー上おすすめ。
  • 入居者の安全を守る面で、テラスの掃き出し口に手すりを設置する。
  • 消化器の設置は各戸内でも共有部分でも良い。
  • 今後は、小規模のアパートでも防犯カメラの設置を視野に入れたい。

アパートを所有していると、かぎの交換や消火器の設置・交換などといった備品管理も大家の仕事になります。また、このような設備は一度設置して終わりというものではなく、その後も保守・点検・交換などが必要です。
こういった管理をサポートするサービスの利用も視野に入れて、入居者の安全を守るため、きちんと管理していただければと思います。

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