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単身契約のはずが、同棲が発覚! そんなとき大家ができることとは?

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単身契約のはずが、同棲が発覚! そんなとき大家ができることとは?

賃貸マンションを経営している場合、学生向けのワンルームマンションなどで、単身契約にすることが多いです。しかし、中には賃貸人に無断で同棲してしまう人がいます。
秘密で同棲をされた場合、大家としてはどのような対応をとることができるのでしょうか?
今回は、単身契約のはずなのに、勝手に同棲をされた場合の対処方法について解説します。

1.まずは、同棲をやめるように注意する

単身者向けの賃貸住宅で、賃借人が勝手に同棲を始めるケースがあります。この場合、大家としては、まずは同棲をやめるように注意すべきです。
賃貸借契約書内においては、入居条件を定めています。そこで明確に入居人数を定めている場合、それを超える人数が入居することは契約違反となります。
そこで、その後どのような対応をとるとしても、まずは契約違反であることを相手に自覚させて同棲をやめるよう促す必要があるのです。
通知の方法として、内容証明郵便の利用をおすすめします。内容証明郵便を使うと、郵便局と自分の手元に相手に送付したものと同じ文書が残り、日付も明らかになります。そこで、その時点で相手に同棲をやめるよう伝えた事実を証明できます。これは、後に賃貸借契約を解除しようとするときなどに役立ちます。

2.同棲が発覚したら、契約を解除できるのか?

次に、単身契約の入居者が無断で同棲していた場合、賃貸借契約を解除できるのかという問題になります。
実は、これについては「難しい」というのが答えです。賃貸借契約における賃借人は、借地借家法という法律によって強く保護されています。賃借人が契約違反をしたとしても、そのことだけで解除ができるとは限りません。
解除が認められるのは、賃借人による契約違反の背信性が強く、契約の継続が不可能になるほどに信頼関係が破壊された場合のみであると考えられています。
そこで、「秘密で同棲していた」というだけでは、解除が認められない可能性が高いです。解除できない場合に相手に出ていってもらうためには、任意で退去してもらう必要があります。そこで、相手との話し合いにより、退去するかしないかを決めましょう。

3.同棲によって契約解除できるケースとは?

単身契約で相手が勝手に同棲していた場合、解除できるケースは一切ないのでしょうか?
この場合、相手の契約違反の背信性が強く、信頼関係が破壊されていると評価できるなら、契約の解除も可能です。たとえば、相手がすでに賃料の滞納をしていてその期間が3カ月以上に及んでいる場合や、相手が他の特約にも違反している場合、相手による部屋の利用方法に著しい問題がある場合などには、単身契約違反の事実と相まって、解除が認められる可能性もあります。
解除ができる場合には、相手に対して、内容証明郵便によって解除通知を送りましょう。

4.どこからが同棲になるのか?

一般的に「同棲」というと、恋人などと「一緒に住む」ことですが、具体的にはどの程度になったら「同棲」と判断されるのかが問題です。恋人がいても、たまに泊まりに来る程度であれば、契約違反にはならないからです。
これについては、恋人が対象物件において「同居している」「生活している」と言えるのかによって判断します。そのためには、相手がその家で過ごす時間の長さや時間帯、室内での過ごし方や荷物の持ち込みの有無などが考慮されます。
たとえば、週末に泊まりに来るだけ、という程度であれば同棲にはなりませんが、週に5日はその家で過ごすなら契約違反になるでしょう。日中や夜などの長時間を室内で過ごしていたり、相手の荷物を持ち込んで生活できるように整えていたりすると、同棲と判断できる可能性が高いです。

5.契約条件を変更する

賃借人が勝手に同棲をしている場合、契約条件を変更することも1つの対処方法となります。2人で住むなら共益費は2倍かかるとするのも合理的ですし、2人分の負担がかかるので、家賃を値上げすることも考えられます。ただ、この場合でも、当然に家賃を値上げできるというものではないので、話し合いによる解決が必要となります。
また、同棲を継続されると周囲の他の入居者に対して悪い印象を与えることになるので、できれば同棲を解消してもらうか、退去してもらう方法をおすすめします。

6.相応の原状回復費用を請求する

入居者が勝手に同棲していることが明らかになった場合、相手の退去時に原状回復費用を相応に請求することが大切です。もともと単身者向けの部屋に2人で住んでいるので、その分部屋の摩耗や汚れがひどくなっている可能性がありますし、クリーニング代も高額にかかる可能性があります。また、契約違反をしていた分、原状回復費用を多めにとっても、入居者が文句を言いにくいものです。

今回の覚えておきたいポイントまとめ

  • 単身住宅で勝手に同棲をされたら、まずは相手に同棲をやめるよう通知する。
  • 単身住宅で同棲をされても、それだけの理由では契約解除できないことが多い。
  • 単身契約で同棲をされたら、契約条件を変更する方法がある。
  • 単身契約で同棲をされた場合、原状回復費用を適切に請求することが大切。
  • 同棲になるかならないかは、同棲相手がその部屋で生活しているかどうかで決まる。

以上のように、単身契約において入居者が勝手に同棲をしたら、ケースに応じていろいろな対処方法があります。今回の記事を参考に、上手に対応しましょう。

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